【観戦メモ】vs 滋賀レイクス[第3節]:上がらないDF強度。敵地で暗雲立ち込める敗戦。

25-26
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今季初のアウェイ戦

25-26シーズンの開幕戦を連敗し、EASLでも敗れ、3連敗スタートとなった琉球ゴールデンキングス。第2節のアルバルク東京戦では、岸本隆一やアレックス・カークの活躍で苦しみながらも2連勝を掴み、今季初のアウェイ3連戦に向けて弾みをつけた。
アウェイ3連戦の相手となるのは、滋賀レイクス。今季は開幕節こそ連敗を喫したが、第2節では連勝し、チームの状態も上がってきている。

 

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試合前メモ

試合前に考えていたこと、注目していたポイント、チームや選手への期待をまとめました。専門的な展望ではなく、一バスケファンとしての率直な思いや視点を綴っています。

  • HCの特徴
    前田健滋朗HCが率いるチームの特徴として、早い展開、激しいディフェンス、ファウル数の多さがある。昨季はPaceがリーグ4位、FBPが6位、ファウル数が1位であり、HCの特徴が、数字にも表れている。今季もまだ開幕4試合でスモールサンプルではあるが、今季も同様の傾向があり、特にファウル数は21.3個と昨季(21.7個)と同水準。
  • ウィンブッシュ対策
    ウィンブッシュは、今季2季ぶりにBリーグに復帰した選手で、2季前の23-24シーズンは川崎に在籍していた。23-24のキングスvs川崎ではGame1に32得点、Game2で26得点取られたことからも、ウィンブッシュの得点力には警戒する必要がある。
    特に、ウィンブッシュは利き手が左手だが、右ドライブも強力であるため、ディレクション(=ディフェンスの方向づけ)を徹底し、チームとして守ることが、ウィンブッシュを抑え込むために必要だろう。
  • 笛にイライラせず、雰囲気に呑み込まれないこと
    前述したように、滋賀は激しいディフェンスを前線から仕掛け、その分、ファウル数も多いチームだ。
    キングスは、ファウルの笛が鳴れば、ボーナスフリースローをしっかり決め、仮に笛が鳴らなくても、イライラせずに集中力を維持することが、アウェイ会場の雰囲気に吞まれずに勝利するために必要だろう。

 

試合結果

琉球 Q 滋賀
15 1Q 26
26 2Q 21
16 3Q 16
29 4Q 29
86 FINAL 92
3FG% FBP PIP SCP TOV
21.4% 6 44 27 14

データ引用元
https://www.bleague.jp/game_detail/?ScheduleKey=504789&tab=4

 

観戦ひと口メモ

試合を観ながら感じたこと、印象に残ったプレーを“ひと口メモ”としてまとめました。専門的な分析ではなく、一人のバスケファン、キングスファンとしての素直な感想や気づきを綴っています。

 

滋賀

  • やはりファウルは多いが、DF強度は高い
    この試合、滋賀は24個のファウルを犯し、各Q早い時間帯でボーナスが点灯していた。しかし、それはDF強度が高いことの裏返しでもあり、キングスの軸である岸本を4Q入りまで0点に抑え、TOVを4個誘発することにも成功した。
  • 游艾喆の引力の高さ
    プロ2年目の游艾喆だが、1年目の対戦時に比べて、ディフェンスを引き付ける力が強くなっていると感じた。この試合でも5アシストを記録しているが、その多くが、游艾喆がペネトレイトでディフェンスを引き付け、カッティングに合わせるプレーだった。
  • 素晴らしいフリースロー精度
    6点差ゲームで、最後はファウルゲームを受けた滋賀だったが、試合通して、獲得したフリースローを16/18の高確率(ファウルゲームではパーフェクト)で決め切ったことが、この試合の勝利を盤石にした一因だろう。キングスに流れが行きかけた際に、ファウルドローンをし、フリースローを決め切ることで、簡単に流れを引き渡さない状況を上手く作れていた。

 

キングス

  • 上がらないDF強度
    今季すでに4敗目だが、ディフェンス強度が上がらず、相手に主導権を握られてしまい、最後までズルズルいってしまう試合が多い。
    この試合の前半はオフボールディフェンスで、ボールウォッチャーになりすぎて、自分のマークマンにベースラインカットされるシーンや、後半では、ピックに対してショウやスイッチを多用し、PnPへの対応が不十分だったことが、92失点した原因だろう。
    スカウティングがハマらなかったのかもしれないが、試合中に修正できなければ、勝てる試合も勝てなくなる。
  • 集中力を欠いたプレー
    滋賀の激しいディフェンスに対して、「笛が鳴るだろう」という思い込みでプレーを止めてしまったり、得点した後のキャッチアップをさぼって、イージーにスコアされてしまう集中力を欠いたプレーを見逃せるほど、キングスの状態は良くはない。
    ワンプレー、ワンポゼッション、すべてに集中しなければ、相手に足元を掬われてしまう。
  • 追いつけそうで追いつけない
    横浜BCとのGame2でもそうだったが、ビハインドを背負って、追い上げムードになるも、追いつきそうな場面で失点やミスをしてしまう展開で勝利するのは難しい。
    流れが掴めそうなときこそ、堅実なバスケを展開する必要がある。

 

#2 小針幸也

前半は崎濱、平良の後に起用されて、チーム内での立ち位置が変わったと思ったが、後半は、岸本に代わって長い時間プレー。
状況判断の部分はまだ改善の余地があるが、小針のスピードを活かしたドライブは、脇の離脱で減ることが予想されるペイントタッチを増やすためにも重要。
次戦の起用法がどうなるかは不透明だが、今日のパフォーマンスをベースにしていけば、セカンドガードのポジションは堅い。

 

#4 ヴィック・ロー

前半18点取って、オフェンスをつないでくれていたものの、雰囲気的にはあまり良い感じはしなかった。序盤や最終盤にあったTOVしてプレーをやめ、レフリーにアピールしていた場面もそうだが、笛が鳴っていない以上、プレーをやめてしまうのはチームの雰囲気にもかかわる。2度と同じことはしないでくれ。

 

#8 佐土原遼

フィット以前にプレー強度に耐えられていない。
出来上がっているチームに溶け込むことの難しさは、2年前のローで経験したのである程度わかっているが、佐土原の場合はフィット以前の問題だと感じる。
この試合で犯した佐土原のTOV3個は、ボールムーブメントの中でのミスではなく、佐土原自身(個)だけで犯したTOVと言える。開幕以降、ファンブルが多いのは気になっていたが、ここまで多いようだと、いくらファストブレイクで走ってくれるとは言え、起用するのも難しくなってしまう。

 

#10 荒川颯

脇の離脱によって、ウイング陣の枚数が減ったため、プレータイムが延びてきたが、荒川はもっとできるはず。3Pをコンスタントに決めてくれるのはありがたいが、ファイナルで見せたあのパフォーマンスを今一度見れることを期待している。

 

#12 ケヴェ・アルマ

前半、不用意な接触でオフェンスファウルを取られた時には、気持ちが試合外のことに向いていると感じたが、その後は崩れず立て直してくれたのは成長。
ウィンブッシュへのディフェンスは間合いの取り方も含めて素晴らしかった(特にスティール)
得点面で今季は苦しんでいた印象もあるけど、16点取れたのは、今後のシーズンに向けて数少ない明るい要素。

 

#14 岸本隆一

滋賀の激しいディフェンスに苦しめられたのか、4Q入るまで無得点。
今季はここまで岸本がオフェンスの起点になっていた(平均16点※試合開始前)ので、岸本が封じ込められると、オフェンスのリズムも悪くなる。
岸本だけに頼らない、岸本が当たらなくても勝てるチームにならなければ…

 

#15 松脇圭志

安定感が課題…
脇が抜けたことで、負担も増えているとは思うが、3Pが弱点のキングスで松脇に当たりが来ないと、試合展開も苦しくなってしまう。
松脇はガッチリとした体格なので、オフェンスでスクリーナーの役割も担っているが、役割の多さがシュートタッチに影響しているのではないかと思っている。一度、コーナー待機でも何でもいいので、シューターに専念してみてほしい。

 

#17 崎濱秀斗

岸本に代わって、セカンドガードとして起用されたが、HCの期待に応えられたパフォーマンスとはいいがたい。特に、リバウンドボールをファンブルして、相手に取られ、失点につながってしまったのは、チームの雰囲気的にも大ダメージだった。

 

#34 小野寺祥太

前半上がらなかったディフェンス強度を、なんとか後半上げようと奮闘してくれた。TOVで滋賀ファストブレイクに走っていても、最後まであきらめず、背後からティップして簡単に得点を許さない姿勢は、今季のキングスに足りていないものだと思う。
キャプテンとして、その姿勢がチーム全体に浸透するように頑張ってもらいたい。

 

#45 ジャック・クーリー

4Q最終盤を除き、3BIGを起用していたためプレータイムが18分に収まった。滋賀はインサイドプレーヤーがファウルトラブルに陥っていたので、もう少しクーリーを起用しても良いのではないかと思ってしまった。(フリースローも比較的高確率だし)

 

#47 平良彰吾

前半は崎濱に代わってコートインしたが、3分の出場だけで、後半もプレータイムはなかった。この試合では、オンボールディフェンスの強度がチーム全体的に低く、平良にエナジーを注入してもらいたかったが、そう上手くはいかなったようだ。

 

#53 アレックス・カーク

終盤の追い上げでカークのインサイドプレーで得点を重ねた一方で、ディフェンスではターゲットなり、カークの弱点(=敏捷性の低さ)を突かれ、失点につながってしまった。
おそらく、スカウティングやコーチ陣の指示ではあると思うが、ピックに対して、ショウDFを見せる必要性が感じられなかった。カークがショウをすることで、スクリーナーとのズレが生まれ、PnPしたクリーナーの3Pを決められてしまった。
試合展開、状況を考慮しても、ショウでハンドラーにストレスを与えるよりも、PnPで失点を防ぐことのほうが優先順位が高かったように思う。

 

まとめ

次につながる明るい要素があるなら、負けも昇華できるが、
今季の4敗にそのような明るい要素はない。

チームの雰囲気やバスケの内容を見ても、状態は深刻だが…
レギュレーションも変わり、同地区のライバルも増えた今季。
取りこぼせる試合は一つもない。

負けて得られるものは既に持っている。
今後は勝ちながら成長していくしかない。

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