開幕10戦5勝5敗。波に乗りたい11月。
Bリーグラストシーズンが開幕して早1ヵ月。キングスは10月を5勝5敗となかなか勝ち切ることができず、Bリーグ以降では過去最短で黒星を重ねている。
11月最初の相手は、越谷アルファーズ。沖縄県出身の池田祐一や、過去にキングスに在籍した喜多川修平、小寺ハミルトンゲイリーが在籍しているチームである。
越谷は今季4勝6敗と負け越しているチームなだけに、キングスは勝ち切って11月のスタートダッシュを決めたいが…
三河戦の観戦メモ

試合前メモ
試合前に考えていたこと、注目していたポイント、チームや選手への期待をまとめました。専門的な展望ではなく、一バスケファンとしての率直な思いや視点を綴っています。
- ランダルのキングスデビュー
ケヴェ・アルマの電撃退団による緊急補強として、10/31に加入が発表されたアンドリュー・ランダル。過去bjリーグ時代にはキングスでのプレー経験や桶谷HCの下、小野寺祥太ともチームメイトだったことがあるが、チームへのフィット感はどうか注目。
アルマの代わりとしての役割よりも、ローを休ませる時間の確保やセカンドユニットのオフェンス起点としての活躍を期待したい。 - 安齋HCの復帰
選手へのパワーハラスメントにより3カ月の活動停止を下されていたが、第5節より復帰。ホームではこの試合が復帰後初の試合となる。
試合開始前にファンに向けて挨拶をするようだが、どんな内容を語るのか、また、活動停止前と復帰後のコーチングスタイルの違いにも注目したい。 - クレモンズ、ドゥムブヤへのマッチアップ
今季の越谷には、昨季SR渋谷でプレーした外国籍ガードのアンソニー・クレモンズや、NBA経験のあるフォワード、セクー・ドゥムブヤが加入し、今季ここまで、平均13.9得点と19.1得点を挙げる活躍を残している。クレモンズに対しては、松脇や小野寺などの日本人選手が、ドゥムブヤに対してはローが中心となりマッチアップすると思われるが、この2選手をどのようにして守り抜くかが勝敗を分けるカギとなりそうだ。 
試合結果
| 琉球 | Q | 越谷 | 
| 11 | 1Q | 20 | 
| 22 | 2Q | 18 | 
| 24 | 3Q | 18 | 
| 11 | 4Q | 9 | 
| 68 | FINAL | 65 | 
| 3FG% | FBP | PITP | SCP | TOV | 
| 26.9% | 4 | 26 | 11 | 11 | 
データ引用元
 りそなグループ B.LEAGUE 2025-26 B1リーグ戦 2025/11/01 越谷 VS 琉球 | B.LEAGUE(Bリーグ)公式サイトB.LEAGUEの「試合情報詳細」をご紹介。男子プロバスケットボールリーグ、B.LEAGUE(Bリーグ)。
観戦ひと口メモ
試合を観ながら感じたこと、印象に残ったプレーを“ひと口メモ”としてまとめました。専門的な分析ではなく、一人のバスケファン、キングスファンとしての素直な感想や気づきを綴っています。
越谷
- セクー・ドゥムブヤ
今季の越谷を牽引しているセクー・ドゥムブヤ。この試合でも28得点を挙げる活躍で、内外とキングスに的を絞らせないスコアリング能力の高さを発揮していた。キングスとしては28点取られたものの、日本人選手のダブルチームやスイッチディフェンスで対応し、TOVを誘発できていた時間帯もあるので、大枠は変えず、ドゥムブヤ以外のスコアを如何に抑えるかが重要となるだろう。 - ”小寺さん”の活躍
キングスにも在籍経験がある小寺さんこと、小寺ハミルトンゲイリー。越谷の3BIGの中心として、得点力は高くはないものの、得点以外の部分でチームに貢献している。この試合ではオフェンスリバウンド8本含む16リバウンド、2アシスト、2スティールとキングスにとっても、(良い意味で)嫌な選手だった。
キングスとしては、Game2で小寺さんをファウルトラブルに追い込み、越谷の3BIGの時間帯を短くしたい。 
キングス
- 内容は良いものではない
ランダル加入1戦目ということもあり、連携面で苦労することは仕方がないことではあるが、チームとして誰が出ようとも、調子が悪くとも徹底しなければならないリバウンドの部分で越谷に主導権を握られたのは、次戦に向けて修正が必要な部分だろう。(越谷40本、キングス33本)
特に、越谷の小寺ハミルトンゲイリーのオフェンスリバウンド8本をはじめ、チーム全体で15本奪われたことは修正が必要だ。越谷のセカンドチャンスポイントは10点だが、これは越谷の決定力不足に救われた面が大きい。 - 三河戦の反省
前節のシーホース三河戦では、荒川や佐土原などのセカンドユニットが試合を作っていたが、終盤に起用されたのは、いつもと変わらないメンバーだった。結果、オフェンスが停滞し、リードを守り抜けず逆転負けを喫していたのだが、この試合では、調子の良かった選手を積極的に起用。前半で+/-が-12とチームで最も悪く、試合に入れていなかった感の強い小野寺は後半起用されず、逆に調子がよく、プレーでチームを牽引していた荒川を4Qフルで起用するなど、これまでとは違い、選手起用に柔軟性が見られた。この采配は、アルマ退団によりチームビルディングを一から進める中で、”聖域”はないと選手たちへのメッセージにもなるはずだ。 - クロスゲームを勝ち切れたことに意味がある
今季、越谷戦前の時点で、5勝5敗だったキングスは、2ポゼッション差以内の試合が7試合あったのだが、勝利できたのはわずか2試合のみだった。クロスゲームで勝ち切れず、勢いに乗れないチーム状況だったが、この1点を争う試合で、オフェンスが上手くいかなくても、ディフェンスで我慢して耐えきって勝利できたことは、今後のシーズンに向けても大きな意味がある。 
Best5&MVP
この試合のMVPとBest 5を主観に基づく、独断と偏見で勝手に選出。スタッツ上の数字だけでなく、ルーズボールやディフェンス、流れを呼び寄せるプレーなどスタッツに残らないプレーも評価。
セクー・ドゥムブヤ
3Pシュート3本含む28得点、9リバウンドで越谷の中心としてキングスを苦しめた。サイズと幅がありながら、これだけ動けるとなると、Game2でも止めることは容易なことではない。
24歳と若く、これから全盛期を迎えると思うと、今後の活躍が怖くなる。
アンドリュー・ランダル
キングス復帰後初戦にして、24分の出場。特に3Qはフル出場を果たし、3Qだけで9得点。なかなかリードチェンジできなかった状況での3Pシュートは、今季、追い越せずに敗戦することが多かったキングスにとって、大きな3点だった。
また、ディフェンス面でも対人ディフェンスでは改善が必要だが、スイッチの受け渡しや、読みは素晴らしかった。(スティールを2本記録)
ヴィック・ロー
1Q指を痛めたシーンもあったが、ゲームに復帰。リードチェンジを許し、得点が欲しかった状況で3Pシュートを沈めてくれたのは、まさにエースの仕事。
31分の出場とプレータイムも長く、ドゥムブヤとのマッチアップもあるため、負担も大きく、疲れを感じるプレーも増えているが、チームメイトに頼るときは頼って、ここぞの場面で大暴れしてほしい。
松脇圭志
得点こそ3点のみだったが、ディフェンスでの活躍を評価したい。
特に4Q最終盤でクレモンズにマッチアップし、タフショットに仕向けるプレッシャーをかけ、逆転のシュート成功を許さなかった。
また、オフェンスリバウンドでの絡み(ボールをはじいて越谷選手に当てた)もチームに良い雰囲気を与えたプレーだろう。
[MVP]荒川颯
今季最長の24分の出場で9得点。前節のシーホース三河戦から、オフェンス面でチームを牽引していたが、この試合ではディフェンス、ルーズボールなど泥臭いプレーも光った。
試合後のヒーローインタビューでも語っていたが、「チームを救うためのプレーではなく、自分自身のプレーを表現する」ことは、荒川だけでなく、すべての選手に持ってほしいマインドセットだと思う。
まとめ~次戦に向けて~
新戦力、セカンドユニットの活躍によって、クロスゲームを勝利することができたが、内容を見ると課題や修正点も多い。
勝ったから満足するのではなく、ワンプレー、ワンポゼッションを振り返り、今後も勝ち続けるために必要なことを考え続けてほしい。
今日で6勝5敗。明日も勝たなければ意味がない。
  
  
  
  


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